『9nine』シリーズ
それは成人向けPCゲームを媒体とするシリーズ作品であり、普通の高校生達がアーティファクトと呼ばれる異世界の魔道具を巡る闘いに巻き込まれていく異能力学園モノの恋愛シミュレーションゲームである。
今回はそんな『9nine』シリーズの全年齢版イベントとして開催された『9nine Symphonic Concert』に参加した筆者が本当に体験した、恐ろしく凄惨な事件について語ろうと思う(cv.稲〇淳二)
【目次】
- Episode1 『九州nine~おやくめ おやすみ おやのすね〜』
- Episode2 『物販line~たいぐん たいさん たいきれつ〜』
- Episode3 『9nine Symphonic Concert』
- Episode4 『地雷mine~かくやす かくやく かくばくはつ~』
- おまけ 江戸ポケ界隈の愉快な仲間たち
Episode1 『九州nine~おやくめ おやすみ おやのすね〜』
この覚醒は モーニングコールを 「」しただけだった__
__地方民の朝は早い。
「都会のヲタクは生活費が高い
地方のヲタクは遠征費が高い」
とマルコ・ポーロが『東方見聞録』で述べているように、我々九州にすむ地方民は、決して安くはない交通費や宿泊費を払い、関東のイベントに参加する。
それは日本の辺境、
しかし筆者は絶望的に朝が弱いため、空港行きのバスに乗遅れ無いように、今回の同伴者である友人zero君にモーニングコールをお願いしていた。
__そして迎えた
その日、筆者は自然に覚醒めた。時刻は6:50。
バスが来るのが7:40頃なのでまだ時間がある。
LINEを開き、もう既に起きている為モーニングコールが不要であることを伝える。
その後スマホをスリープモードにして、
軽めの朝食を摂った。時刻は現在7:02。
もう遅刻することは無いだろう。
そして筆者は何を思ったのか、
ソファに体重を預けて
二度寝した(唯一の負け筋)
ことの重大さに気付き、目を覚ましたときには既に時計の針は7:43を指しており、バスは通過していた。次のバスが来るのは8:40頃。飛行機の受付が9:10までなのでどう足掻いても間に合わない。
__ここまでなのか、俺は。
為す術なく実家のリビングで頭を抱える筆者。
童話『ウサギとカメ』のウサギの気持ちが少しだけわかった気がする。
だがそのとき、筆者の背中から声が聞こえた。
???「旅行行くんだってな。空港まで送ろうか?」
振り返るとそこに立っていたのは、
親父だった
普段親父とはあまり仲が良くない。ろくに就活もせずエロゲばっかりしている筆者をよく思っていなかったのだろう。当然である。
だがこの日の親父は気分が良かった。どうやら昨日行われた会社のゴルフ大会で優勝したらしいのだ。この日、筆者は生まれて初めて芝のコンディションと風向に感謝した。
こうして筆者の遠征は、敵のライバルキャラに助けてもらうという少年漫画の胸熱展開のような、幸先の良い幕開けとなった。
☆☆☆☆☆
その後何とか空港につき、zero君と合流。
zero「ちゃんとチケット持ってきましたか?」
ワイ「もち、ちなみにホテルも取ってるよ。
今夜は寝かさないぜ」
zero「草」
__今思えば、このときの会話が後の最悪への伏線だったのかもしれない。
Episode2 『物販line~たいぐん たいさん たいきれつ〜』
__並んだら食えない
約2時間に渡る1200kmの旅を終えた筆者達は、遂に9nineのコンサート会場がある埼玉県川口駅に到達した。
現在時刻は13時過ぎ。コンサートは15時から開場だが、駅周辺には人で賑わっていた。Twitterで調べてみると、どうやら朝からコンサート限定商品の物販がやっていたらしい。
zero「物販14時までらしいけど
ワンチャン行けない?」
ワイ「せやな」
筆者もzero君もド田舎育ちであるため、行列という行列に並んだことは無かった。デュエ〇マスターズやポ〇モンカードの発売日に多少並ぶことはあるものの、少し待てば買える程度の人混みなので、東京とは言ってもそのくらいだろうと思っていた。
«イメージ図:地方民の待機列»
ワイ「んじゃ、並びますかね。
えぇと、待機列は」
\\サイコービハコチラニナリマァァァス!!!(遥か遠方から整列係クソデカボイス)//
zero「無理わね」
ワイ「せやな。」
そうここはただの物販会場に在らず。
R18版を全てプレイしているにも関わらず特典欲しさに3万円を超える全年齢版をイチからプレイし、厳しい抽選販売のコンサートチケットを勝ち取った魑魅魍魎、エロゲ廃人たちによる百鬼夜行の祭典である(ド偏見)
さらに物販はコンサートチケットを持っていない人でも購入できるというのだから尚更だ。ギリギリにきて買えるわけがないのだ。
こうして私たちは物販を諦め、
少し遅めの昼食を食べに行くのだった……
Episode3 『9nine Symphonic Concert』
__ヲタクの聖地、ヲタクの世界
昼飯を食べ終えた筆者達が戻って来る頃には、もうすぐ15時になりそうだった。
会場に着くと、Twitterでしか知らなかった人達から連絡が来て会うことに。会場を散策してそれらしい人を探す。
野生の都ヲタク「都に、告白しようと思ってる。新海翔には悪いけど。抜け駆けで。次の給料日、お金入るから。モック誘って。そこで気持ちを伝える。都は男の人と付き合ったことないから。びっくりするかもだけど。もう気持ちを伝えるのを我慢できないから。」
野生の天ヲタク「ソォォオラァアアア!!?ソォォオラァアアア!!ノゥウェイ!!オゥマイヘッドフォオン!!サクライユゥ!!!」
野生の春風ヲタク「ここまで尽くしてくれる先輩キャラに幾ら没頭したところで春風先輩の愛の向いてる先はあくまで少しぶっきらぼうだが正義感が強い白泉学園2年生で身長180cmのいたずらっ子だがお兄ちゃん大好きの可愛い妹を持つ新海翔であり間違っても画面越しにコソコソと彼が織りなす物語を盗み見ている自分ではないと気づいてしまって死にたくなったから包丁取ってくる」
野生の希亜ヲタク「ブツブツ……ジ・オーダー……フフフ……アクティブ……フフフフフフ(極小ボイス)」
道中明らかにヤバい方々とすれ違いながら捜索を続けること数分、いつものTLで見かけるヲタクたちの実体を拝むことに成功した。
そんな楽しい仲間たちについて紹介したいのは山々だが、話の尺の都合上ここでは割愛させていただく。興味のある暇人物好きの方は本ブログ巻末の登場人物紹介を読んでほしい。
☆☆☆☆☆
そんなこんなでいよいよ9nineのコンサートが開演した。
コンサートの内容としては、
ゲーム内のBGMをオーケストラでアレンジした第一部、
出演声優によるトークショー&生アフレコを行った第二部、
そして米倉千尋さんがぶっ続けで主題歌10曲を熱唱した第三部
の三部構成となっていた。
DVDが出たときのためにある程度ネタバレを避けながら各種内容に触れていく。
まず第一部のオーケストラアレンジは音楽もさることながら、照明の演出がド派手で聴覚だけではなく視覚でも楽しむことのできる演奏だった。さらにゲーム内でそのBGMが使われている場面のCGが巨大なバックスクリーンに映し出され、曲の情景を思い出しながら楽しむことができた。
次に一番盛り上がった第二部は、9nineに出演されているうちの4名の声優が、各キャラと自分との共通点や各種用意されたお題について即興で担当キャラになりきって演じるトークショー、そしてオリジナル台本による生アフレコを披露してくださった。特にトークショーで、自分の担当するキャラにくじで引いた属性を足して即興演技するコーナーでは、
『ギャルっぽい結城希亜』
『ぶりっ子の新海翔』
『熱血キャラな香坂春風』
『チョイ悪な九條都』
といった本編中では絶対にありえなかったシチュの新規ボイスが聞けるため、DVDになった際はぜひ手に取ってみてほしい。
そして最後の第三部では、9nine作品すべての主題歌を担当している人気アニソンシンガー、米倉千尋さんがぶっ続けで10曲すべての楽曲を大熱唱し会場を大いに沸かせた。さらにその直後にアンコールにも応え、11曲目も難なく歌い上げ王者の貫禄を見せつける。楽器演奏は第一部でオーケストラアレンジを披露していた楽団が担当しているため、実質全楽曲が本コンサート限定アレンジver.になっていた。そんなオーケストラアレンジver.のCDが事後通販で買えるらしいので、興味のある方は迷わず購入することをお勧めする。ちなみに企業案件でもアフィリエイトでもない。
こうしておよそ4時間弱に渡る超豪華なギャルゲのコンサートは、素晴らしい満足感と共に幕を閉じたのだった...
☆☆☆☆☆
このコンサートに誘ってくれたzeroくん、会場で絡んでくれた同朋たち、コンサートの関係者の方々、そして9nineという作品に関わった全ての人々に最大級の感謝を込めて本ブログを終わりにしようと思います!
それではまた次回のブログでお会いしましょう!さようなら!
???「これで終わりだとでも思ったのかしら?」
Episode4 『地雷mine~かくやす かくやく かくばくはつ~』
格安プラン、その果てに__
__地雷とは、全てを忘れた頃に踏み抜くものである。
コンサートの後、興奮が収まらぬヲタクたちは近くの居酒屋に行き感想を語り合った。オフ会で1番楽しい時間だろう。
だが楽しい時間とは、あっという間に過ぎるものだ。気づけばお開きの時間となっていた。
愉快な仲間たちと別れた後、筆者とzero君は予約してあるホテルへと向かった。帰りの飛行機はまだ出ていたが、流石に1日で九州と関東の往復は辛いと思ったので、事前に安いホテルを予約しておいたのだ。
zero「本当に大丈夫だよな?」
ワイ「評判も良かったし駅から1番近いし格安プランで料金も安いから神物件だと思うよ。自分で部屋は選べないらしいけど、男二人だし流石にダブルベッドになることは無いでしょw」
__このときはまだ、知らなかった。
絶望がすぐ近くまで迫っていることに。
☆☆☆☆☆
ワイ「意外と豪華な内装だね」
zero「マジで1泊3000円なの?アドじゃん」
ホテルに着き、チェックイン。ロビーでホテルマンからの説明を受ける。どうやら大浴場付き、コンビニ徒歩1分、freeWiFi完備だと言う。本当に文句のつけ所の無い施設だ。
__ただ一点、気になることがあるとすれば。
ホテルマン「それでは、ごゆっくりどうぞ……フフ」
チェックインのとき、ホテルマンの顔が少しにやけているように見えたことだ。
☆☆☆☆☆
部屋に着いた筆者達は、
ワクワクしながら鍵を開ける。
不思議と不安はなかった。むしろどの辺りが格安なのか、という知識欲が湧いていたのを覚えている。
__そう、開けてしまったのだ。
最低最悪の
zero「アンノォ」
ワイ「……」
扉を開けたまま両者硬直。
目の前には残酷な現実が突きつけられていた。
そう、それは……
ベッドがひとつしかない
ワカァテェルゥトォ テヲノバァシィタァ
(♪BGM: 米倉千尋『Squall』)
格安ホテルプラン唯一にして最大のデメリット、それは "自分で部屋を選べないこと"。
ツインベッドの部屋、シングルベッドに布団の部屋、そしてダブルベッドの部屋…
この中から当日予約の入っていない部屋が自動で選ばれる。
つまり筆者たちは1/3の麻痺バグを引いてしまったのだ
__流石に男二人、ひとつのベッドでdeep in darkだけは避けたい。
このままではB〇〇K OFFで安売りされてるBL漫画みたいな展開になってしまう。そう思った筆者はロビーに行って部屋を変えてもらう事を試みたのだが……
ワイ「アンノォ、予約してた部屋のキャンセルってできますか?」
ホテルマン「
\(^o^)/
こうして男子大学生二人によるdeep in darkが確定してしまった。
あまりのことにノリでTwitterに書き込んだら、ネタに飢えていたTLが一瞬で活性化。
「結婚おめでとうございます!」
「エロゲのイベントの直後にこれは草」
「ひとつのベッドに二人きり、何も起こらないはずもなく…」
即座に大量の煽りコメントが書き込まれ、挙句の果てにSSやファンアートすらつくられる祭りが始まってしまった。
«ファンアート(マシロ 著)»
__楽しい時間はあっという間に過ぎると言うのなら、辛い時間は永遠にも思えるのだろう。
こうして筆者は、zeroの寝相による回し蹴りとジャイ〇ンにも引けを取らない
当然何も無かった。
〜おしまい〜
おまけ 江戸ポケ界隈の愉快な仲間たち
江戸ポケ界隈。
それはエロゲとポケモンをこよなく愛する変人集団。今回は、9nineのコンサートで出会った同胞たちについて、筆者の独断と偏見によって勝手に紹介させて頂こう。
No.1 レノバス
江戸ポケ界隈を束ねる王にしてツイキャスの超人気配信者。
エロゲとポケモンをこよなく愛し、ポケ勢にエロゲの魅力を伝えるために日夜ランクマやエロゲの体験版の配信を行っている。リアルで会うのは今回が初めてだったが、開口一番『ふゆからくるる』の感想を言ってきたあたり意識の高さが伺える。ただ一点注意しなければならないのは、『ポケモン枠』と書いているツイキャス中にエロゲを始めたり、『江戸枠』と書いているツイキャス中にポケモンを始めたりすることがあるため、見えている世界だけを信じてはいけない。ちなみに裏垢の名前とアイコンはほぼ月間ペースで変わるため、ときどき誰かわからなくなったりする。推しは結城希亜。
No.2 めたつむり
江戸ポケ界隈最高幹部にしてレノバス氏の右腕的存在。
ブラック企業で働いているらしく、ときどき心配になるがエロゲ関連のツイートを毎日しているのでたぶん意外とホワイトなのだろう(希望的観測)。9nineのコンサート会場になぜか大量のエロゲを持ってきており、PCをたまたま持ってきていたほたてがい君(後述)に布教していた。コンサート会場に持ち物検査があったら一体どうするつもりだったんだろう(純粋な疑問)。推しは結城希亜。
No.3 福介
ゲーム禁止条例とうどんが有名な地域からやって来たデュエマ廃人。1枚およそ8000円するカードを4枚贅沢に使ったデッキを愛用しているらしく、おそらく親の仕事は石油王かITベンチャー企業の社長か何かだと推測されている。なぜるという人物を祀り上げるためだけの偶像崇拝組織『なぜるファミリー』の最高幹部の一人である。ちなみに本ブログの筆者は生まれて一度も香川に行ったことはないが、なぜか『なぜるファミリー』の名簿に名前が載ってしまっている(怪奇現象)推しは新海天。
なぜるファミリーについてもっと詳しく知りたいひとは https://nazeru.jimdofree.com/
No.4 ほたてがい
世界一有名なネズミの国がある県に住んでいるエロゲ勢。なぜかたまたまコンサート会場にPCを持ってきていたため、めたつむり(前述)にエロゲを布教されていた。彼のPCに入っているエロゲを見せてもらったが、『CloverDay’s』や『RIDDLE JOKER』など筆者の大好きなゲームが数多く並んでいたため、もしかしたら一番の理解者になってくれるかもしれない。推しは結城希亜。
No.5 zero
今回筆者の分のチケットを予約しておいてくれた親友にして九州の生んだ怪物。好きなゲームは『ファイナルソード』 で今一番やりたいゲームは『さよならを教えて』である。ヨクバリスをこよなく愛しており、ポケモンユナイトに実装されるや否やいきなり課金していた。カラオケで魂のソウルシャウトをすることで有名で、彼と一緒にカラオケに行った翌日から筆者の耳の調子が悪くなり今なお耳鼻科に通っている(本当にあった怖い話)。推しは結城希亜。
No.6 ナイトハルト
本ブログの筆者。聖人。
推しは生きとし生けるすべての生命。
〜おしまい〜