【エロゲレビュー】賛否両論の幸福論『創作彼女の恋愛公式』【良作】
※本ブログは未プレイ者にも安心して読んでいただけるようできるだけネタバレを避けて書いておりますが、どうしても都合上序盤の展開のネタバレを含む場合がございますので、ゼロからプレイしたい人は注意してください。あとこれは『創作彼女の恋愛公式』の紹介レビューです。
__文字は人類が作った道具の中で
最も素晴らしいものだと思う。
たとえば、数百年前の出来事を石版に刻まれた文章から知ることができるし、偉業を為した死者の名前を石碑に刻んで後世に伝えることもできる。
文字は時を越えて人に何かを伝えられる
唯一無二の道具だ。
つまり、何が言いたいかと言うと…
このおっぱいは石版に刻んで後世に伝えるべきではないだろうか。
今回はそんな文化財級おっぱいが登場する作品、
『
ちなみに略称は創作彼女らしいですが、それでも長いので筆者は語呂よく
【目次】
あらすじ
今年から従姉妹の家に移り住むことになった主人公・
鏡寿季
寿季は上京するにあたり、ある想いを胸に秘めていた。それは、失ってしまったクリエイターとしての力を取り戻すこと――
かつて、寿季は幼馴染の少女がいた。
その名は、彩瀬逢桜 。幼い頃から傍にいて、創作に関しては良きライバル関係だった。
しかし、年齢を重ねるうちに自分と逢桜は何かが違うんだと思うようになっていく。
その後、逢桜は家の事情で東京に引っ越してしまう。離れ離れになった寿季と逢桜は手紙で近況を話しながら、
互いの書いた小説を送りあっていた。
しかし、進学を境にぱったりと逢桜からの連絡が途絶えてしまう。
それでも寿季は創作活動を続け、
同人ゲームを製作し、さらにはライトノベル
で商業デビューを果たしていく。順調にクリエイターとして成長していった寿季だが、半年前のとある出来事を境にスランプになってしまう。
同年代のクリエイター達と同じ時間を過ごせば、刺激になってスランプを脱出できるかもしれないと考える。
そこで都内にある様々な分野のクリエイター達が集まる私立才華学園への入学を決意する。
――そして、春。
無事に才華学園に合格した寿季は上京し、東京で偶然にも逢桜と再会する。
引用:『創作彼女の恋愛公式 オフィシャルサイト』
ainolinks.com
攻略可能ヒロインは4人、
3年振りに再開した文豪幼馴染、
裏表の激しい人気声優、
引きこもりがちな従妹の神絵師、
ミステリアスでどこか独創的な先輩、
本作の特徴
本作の特徴はなんと言ってもその文量。
インストールする際にディスクを2枚使用します。
共通ルートは全8章構成で、
1~4章ではスランプに陥った主人公の苦悩、
5~8章では各ヒロインごとのエピソード
が描かれます。
その後各ヒロインの個別ルートがそれぞれ2章ずつあるため、各ルート10章構成、全16章の主人公が入学してから卒業するまでの3年間を全て描いた物語になります。
共通ルートがこのゲームの8割を占めていることもあり、主人公や登場人物たちの心情、及びヒロインが主人公に対して好意を抱く過程が細かく表現されています。そのためかなり物語に入り込みやすかったです。
ですがビジュアルノベル系のエロゲの中でもかなり話が長く、選択肢もほとんどないため話に入り込めないとやや退屈してしまうかもしれません。
ヒロイン紹介
では続いて、ヒロイン達について
見ていきましょう。
凪間ゆめみ
☆こんな性癖の人におすすめ
・妹系ロリ
・金髪
・内弁慶
・ガチオタ
・cv.くすはらゆい
お兄ちゃん呼び、金髪、甘えん坊、ドスケベ、cvくすはらゆい の5拍子揃ったエロゲ界のエグ○ディア。
とある事情があって主人公の居候先で引きこもっている主人公の従姉妹。最初はとっつきづらく感じますが、一度気を許した相手にはとことん甘えてくる超内弁慶です。上記5つの性癖が全て揃っているろくに恋愛耐性がないヲタクは一瞬で股間のライフポイントがゼロになりますなりました。
さらに彼女は18歳以上のロリでツイ廃なので、性に関して奔放で度々性癖について従兄である主人公と語り合っています。
幼い身体つきと内面の妖艶さという相反する二つの性癖が内包されたその御姿はさながら太陽。原子同士の衝突によって生み出されたエネルギーで金色に輝く太陽のように、”幼女”と”淫乱”という二つの性癖同士が核融合し生み出されたヒロインこそが凪間ゆめみです。一説によると、エジプト神話でも太陽の化身としてクスハ・ラーが崇められており、アテムも神のカードとして彼女の特典テレカを愛玩していたとされています。何言ってるか分からないと思いますが筆者も何書いてるか分かりません。 金髪キャラ最高!金髪キャラしか勝たん!(ゴリ押し)
月見坂桐葉
☆こんな性癖の人におすすめ
・黒髪
・ツン「テレ」
・大人気声優
・面倒臭い性格
・意外と友達想い
パッと調べた感じ本作で一番人気のヒロインで、猫かぶり系ツン「テレ」声優。
表向きは明るくて人当たりもよく、落ち着いた物腰で童貞の理想を体現したかのような印象を受けますが、化けの皮が剥がれるとズボラで現実主義者、皮肉屋な冷めた性格が現れます。
本ゲームのシナリオライターである工藤啓介先生によると、「照れることはあるがデレるまではいかないツン『テレ』キャラを意識した」と述べていました。
彼女の魅力はその面倒くさい性格にあると思います。「他人と距離を取っている」と突き放しながら主人公たちが困っていると迷わず手を差し伸べてくれたり、現実主義者といいながら合理的な選択よりも感情で動いてしまうことの方が多かったり、実に人間らしい矛盾を抱えたヒロインです。
...え?興味が出てきた?
好きな男のタイプ教えて、って?
がーんば♡
また、作中での設定は「大人気実力派声優」だったのですが、声優である夏峰いろはさんは見事にそんな「月見坂桐葉」を演じられていました。高い声や低い声、ときにはロリボイスまで幅広い声を出すその演技力はまさに月見坂桐葉その人でした。とても別の作品で『ドスケベ音頭』を大熱唱していた人とは思えない
雪妃エレナ
☆こんな性癖の人におすすめ
・銀髪
・先輩
・巨乳
・純粋
・ドスケベビッチ(主人公限定)
どこかミステリアスな雰囲気をまとっているように見えますが、知れば知るほどポンコツで真っ直ぐなおっぱい先輩ヒロイン。ロシア人のクウォーターらしくかなりの美形。ロシア人は銀髪で巨乳の美少女と相場が決まってるってFG○でも言ってた。
彼女の魅力は物語が進むにつれて感情が豊かになっていくことでしょう。最初は無機質な印象を受けましたが、あることをきっかけに主人公に対して好意を持つと、顔を赤くしたり涙を流したりと表情がだんだん "色づいて" いきます。無機質系ヒロインがデレたら可愛いのは
また、彼女を演じている声優の葉月ひかりさんは今回がデビュー作とは思えないほど魅力的で素晴らしい演技を披露してくださいます。
Twitterもやっていらっしゃるので、ぜひ今のうちにフォローしておいて将来超有名大人気声優になった際に古参マウントを取れるようにしておきましょう。
twitter.com
余談ですが、本ブログの筆者は年末年始に掛けて彼女を攻略していたのでハッピー
来年の元旦はぜひ巨乳ヒロインを攻略して気持ちのいい(意味深)新年を迎えてみてはいかがでしょうか?貧乳派はしらん。
彩瀬逢桜
☆こんな性癖の人におすすめ
・幼馴染
・一途
・巨乳
・ライバル
・クリエイター
最後に攻略できるようになる本作のメインヒロイン。主人公の幼馴染で、小さい頃からよく一緒に物語を書いて切磋琢磨してきたライバル。序盤から主人公に対して明確に好意を持っていますが、物語の核心に迫る重要な秘密を抱えています。
逢桜の魅力は何事にも一途なところです。主人公に対する想いも、創作活動に対する覚悟も、趣味の野球観戦に至るまで、真面目で素直に向き合う性格で好感が持てます。
さらに幼馴染という強特性に加えて主人公のオタク趣味に対しても戸惑いながら理解を示してくれるその姿は、ストレス社会である現代に必要なのは働き方改革でも教育制度の改善でもなく一途で自分の趣味に理解を示してくれる萌えキャラ幼馴染だということを教えてくれます。
ネタバレになるので詳しいことは言えませんが、本作品の評価が賛否両論なのはそんな魅力的な彼女だからこそ意見が割れてしまったのだと思います。
ちなみに筆者は
「おうおぅっ…おうおうおっ…」
と涙を流しながら返答。
デザートに食べたプリンがしょっぱかったです。
良かった点と気になった点
それでは最後に、
良かった点と気になった点
をまとめます。
良かった点
シナリオが面白い
作品が自分の思うように表現できない苦悩や圧倒的な才能に打ちのめされて経験する挫折、初めて経験する恋や失恋、そしてクリエイターという生き物の絶対に譲れないこだわり...文量が多い分、主人公やヒロイン、その他の登場人物に至るまで心理描写が丁寧に描かれています。
万人受けするような物語ではありませんが、クリエイターを目指している人やかつて夢を持っていて諦めてしまった人の心に深く突き刺さる物語だと思います。
個別ルートはキャラごとに評価が割れていますが少なくとも筆者は全ルート満足できる内容でした。
キャラが魅力的
ここまで読んでくださった皆さんなら説明不要でしょう。それぞれ個性的な魅力を持ったヒロインたちが登場します。本作品のイラストレーターは『車輪の国、向日葵の少女』や『G線上の魔王』といった名作を手掛けてきた有葉先生が担当しているため、ビジュアル面も相当レベルが高いです。
主題歌が神曲
・オープニングテーマ『奇跡なんか、いらない。』
・共通ルートエンディングテーマ『Re:Create』
・個別ルートエンディングテーマ『All my treasure love days』
・グランドエンディングテーマ『桜と紡ぐ物語』
本作には主題歌が4つありますが、どれも作中の描写を見事に落とし込んだ素晴らしい曲になっています。特にOP『奇跡なんか、いらない。』は、最初に聞いたときと全ルートプレイし終わった後に聞いたときとでは印象が全然違います。是非、本作品をすべてプレイした後にフルバージョンをご拝聴ください。
追加コンテンツを現在制作中
公式サイトによると、現在本編の後日談やifストーリーを楽しめる追加パッチが現在開発中だそうです。『創作彼女』というコンテンツはまだ完結していないので、筆者も首とアソコを長くしながら続編を待っています。
リアリティのある描写
本作で一番偉いと思ったのがちゃんとヒロインたちが避妊をしてからHしていたこと。
エロゲのヒロインといえば、いくら中に出しても妊娠しない癖にエンディング後には普通に子どもと仲睦まじくしてるマジ☆カル生殖機能を持った超人類で有名ですが、本作品では全てのHシーンに避妊薬やコンドーム等の避妊をしてHをしている描写があります。
有名な人も言ってました。
「ヤればデキる!!」
避妊は大事です。
気になった点
Hシーンがワンパターン
本作で一番気になったのが各ヒロインごとのHシーンがワンパターンなこと。
全てのヒロインのHシーンがパターン化されており、
【一回目】おっぱいもみもみ➝初H
【二回目】フェラ➝H
【三回目】無限発射編(限界まで連続H)
で例外はほとんどなかったと思います。その為、「次はどんなシチュエーションでHするんだろう?」みたいなトレカのパックを開封するときのようなワクワク感はあんまりなかったです。もうちょっと各ヒロインごとに差を出してみて欲しかった気がします。
主人公が「なろう」っぽい
内容に関して筆者からはひとつだけ。主人公がスランプになる前に作った作品『Create (#Number) Girls (通称:CNG)』が本作の登場人物たちに多大な影響を与えているらしいのですが、本編中にCNGがどんな作品だったかの描写がほとんど無かったため、振り返ってみると主人公が終始ワッショイされてる印象を受けました。
筆者はなろう作品も好きなので平気でしたが、人によっては拒絶反応が起きてしまうかもしれません。もう少しCNGの内容について具体的に描写して欲しかったです。
魅力的なサブキャラが攻略できない
エントリーNo.1 雨星結菜
表向きは明るくひょうきんな性格に見えますが、根は真面目で誰よりも努力家。主人公の後輩でゆめみの親友です。サブキャラの中で唯一主人公に対して明らかな好意を持っていたにも関わらず尺の都合で攻略できなくなったと思われる悲劇のヒロイン。通称:悲ロイン。
ツイッターで本作の感想を調べてみた感じ、100人中1億人が彼女のルートがない事を言及しているほどサブキャラの中ではぶっちぎりの人気キャラです。現在制作中のアペンドシナリオで彼女のルートが実装されなかった場合確実に国が一つ滅びるというか滅ぼすので、AinoLinks様どうぞ前向きにご検討よろしくお願いします。
エントリーNo.2 獅堂紫音
作中最大のおっぱい(見てないので理論値)を持っている大和撫子偽装ゲーミングお嬢様です。普段はお嬢様らしく雅で高飛車にふるまおうとしていますが、ゲーセンに行くと性格が一変。ガン○ムVSと思われるゲームでレバガチャした挙句台パンを披露してくれる面白キャラへと変貌します。
「もしかしてこれ伏線では!?」と思って、一応本作品のタイトル画面でコ○ミコマンドを入力してみましたがルート解放されなかったのでたぶん攻略できません。めっちゃキャラが立ってて大好きなので是非実装よろしくお願いします。
エントリーNo.3,4,5,6 大人組
左から順に
①エレナの姉で姉御肌のワンマン社長雪妃エリカ
②ゆめみの姉で母性の塊系お姉ちゃん凪間ちなみ
③主人公達の担任で夢を追い続ける大人羽衣石姫子
④桐葉のマネージャーで天然ドジっ子花咲芽衣
こんなに美人なアラサー達なのに
誰一人結婚していません。
日本の少子化が心配です。
感想
クリエイターという人種は
本当にめんどくさいです。
筆者の知り合いにも昔物書き
やってた奴がいましたが、
「自分の作品の評価とか興味ない。書きたいものだけ書くって決めてる」
ってドヤ顔で語った5分後にTwitterで
エゴサして、アンチコメ見つけて
愚痴りまくっているような人間でした。
ホント何がしたかったんだ…?
本作はそんな絶対に譲れないこだわりを持ったクリエイターの生態を題材にした青春群像劇です。
クリエイター独自の幸福論についても描かれており、人によって非常に好き嫌いの別れるシナリオです。賛否両論なのも仕方ない内容だとは思いますが、少なくとも自分は買ってよかったと感じています。
このブログを見てくださった方が、少しでもこの作品に興味を持っていただければ幸いです。
最後になりますが、本作品の制作に携わってくれた方に感謝の言葉と、心からの言葉を送ってこのブログを締めたいと思います。
本作品を世に送り出してくださって
本当にありがとうございました。
そして、
オタクの傷を抉らないで
__おしまい__